秋分を前に。 その参~銀座余情~

  • Day:2017.09.20 02:33
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前回観たお能は、GW真っ盛りのこと。
「能と狂言 人間国宝の競演
~友枝昭世と山本東次郎の至芸~」@川崎でした。
夏が過ぎ、あれよあれよと、いま秋深し。
というわけで、秋分前に、最後のアップです。。

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10日程前、GINZA SIX観世能楽堂へ。
GINZA SIXは初めて訪れたので、
地下3階の能楽堂へたどり着くまで
(方向音痴につき)迷ってしまい、ちょっと大変…。

銀座余情 能と狂言
大槻文蔵人間国宝認定祝賀
能『定家』

「忍ぶ恋」が題材で、式子内親王を恋慕する
藤原定家の執心を描いた物語。
定家の式子内親王への情愛が蔦葛となり、
死後も石塔に纏わり続けているというもの。
もちろん、定家は出てきませんし、
実際のところ、ふたりがリアルに(文を交わす以上の)
情愛的な関わりがあったかどうか…。

とはいえ、これだけ後世に語り継がれたのは、ご縁以上に
ふたりが天才的な歌詠みだったからなのだろうなと。

馬場あき子先生による『定家』のお話を拝聴した後、
仕舞 「花筐 狂」。

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不思議なご縁で、最前列で鑑賞させていただきました。
〈偽りの なき世なりけり 神無月 誰がまことより 時雨初めけん〉
〈玉の緒よ 絶えなば絶えねながらえば 忍ぶることの 弱りもぞする〉
〈難くとも 恋ふとも逢はん 道やなき 君葛城の 峰の白雲〉

α波に乗りながら、舞台と詞章、歌を見つめた120分。

〈生きてよも 明日まで人もつらからじ この夕暮を 訪はばとへかし〉

ふと、夕暮れをひさびさにじっくり眺め、
いろいろ、さまざまな舞台を思い出していたら
もう、彼岸入りでした。
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秋分を前に。 その弐~稲門文楽鑑賞会~

  • Day:2017.09.20 01:33
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今秋、初めての国立劇場 小劇場。
『菅原伝授手習鑑』から4カ月ぶり。
今回は稲門のご縁による文楽鑑賞会『生写朝顔話』へ。

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開場前に楽屋口前に集合。
それから、バックステージツアー。
入口を入ると、まずお稲荷さんがあって吃驚しましたが、
そういえば、内子座の中にもお稲荷さんは祀られていましたし、
歌舞伎座右手にも御鎮座。
神妙に思いつつ、中へ中へ。

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事務所(受付)前。
タイムカードとかよりも、こういうアナログな感じが好きです。

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舞台前のお人形たち。
こうしていると、ただの人形ですが、
舞台の上では息吹きかけられて、活き活きと。

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開演直前にもかかわらず、かなり奥まで、
ご丁寧にご案内いただきました。
見学人数も多かったので、おそらくさまざまなところで
ご迷惑をおかけしたかと思いますが、
いろいろとお気遣いいただき、重ね重ね感謝です。
使い重ねられたお道具や行李なども拝見し、
本当に多くの方が長くしっかりと携わっていらっしゃるのだなと
伝統芸能について、改めて想うことがありました。

「生写朝顔話」、一言でいうと、
(チラシにある通り)"すれ違いの恋の物語"

物語自体は、文楽に珍しくハッピーエンドなのですが、
今回の宇治川蛍狩り~大井川の段では
恋の喜びはあるものの、周りを巻き込んだ挙句、
かなり悲痛な感じで終わっています。

今回はさまざまなところで「微妙」「巧妙」「神妙」と、
「妙」な感じを受けましたが、終演後のレクチャーも「絶妙」。

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ひとつの職業に対し、30年以上かけて
向き合っていくという、伝統芸能の世界について
改めて畏れと尊敬の念を持ちました。
近松、シェイクスピア、劇作家は数多あり、和洋かかわらず
ヒューマンドラマは基本的に悲劇が多いと思われますが、
たまには、ハッピーエンドの舞台も観られれば幸いです。。

秋分を前に。その壱~内子座文楽~

  • Day:2017.09.20 01:22
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今年の夏はあっという間で、ふと気づくとお彼岸…。
長いお休みはなかったのですが、
いろいろ、さまざまな出会いがありましたので、
備忘録としてブログにもアップしたいと思います。

まず、一つ目は内子座文楽
大正5年(1916年)に大正天皇の即位を祝って
創建されたという内子座。
記念すべきこけら落としは人形浄瑠璃だったそうで、
何だか深い因縁がありそうな…。

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第21回公演の演目は、
「豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫 襲名披露口上」、
「芦屋道満大内鑑 葛の葉子別れの段・蘭菊の乱れ」。

昨年は松山のみ泊でしたがルートを変え、
今回は高知県からの宇和島泊ルート。

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名物のアンパンマン列車(?)で
お子様たちと賑やかに揺られつつ内子駅に到着。
(内子で降りたのは大人ばかりでしたが…)
午前も午後も同じ内容ということでしたので、
午後の部を前に、さくっとランチ。

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下芳我邸にて、渓流の女王(?)あまごのお蕎麦をいただき、
木蠟産業で栄えに栄えた八日市護国
上芳我邸、木蠟資料館を見学。
はぜの実からつくる内子の木蠟は、
パリ万国博覧会・シカゴ万国博覧会・内国勧業博覧会等
数々の表彰を受け、日本を代表する世界的なブランドに。
明治末には愛媛県の晒蝋生産量が全国1位となり、
内子町はその7割を生産していたそうですが、
原材料の不足や石油などの代替品の登場などから、
1924年(大正13年)には製蝋業者がすべて姿を消したとのこと。
昨年は慌ただしく内子ワイナリーを訪問していたので、
内子の街並みや歴史を堪能できなかった分、今回は割としっかり見学。
それから、14時開演の午後の部へ。

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舞台と客席が近くて、かなり好い感じ。

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正面でもなく、東でもなく、
今回はあえて西桟敷(椅子席)で文楽鑑賞。
前回同様、スタッフの方たちの応対も素晴らしかったです。
内子ならではの、木蠟を使った演出もあり、大満足。

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舞台前の照明にも、このように蝋燭が使われていました。
外に出ると、夕暮れどき。

♪「はぜの葉ひとつ はぜの葉あかくて 入日色」

ふと、そんな歌を思い出し、
また来年も参るような予感と共に内子を後にしました。

第三十三回こんぴら歌舞伎@旧金比羅歌舞伎大芝居(金丸座) 後編

  • Day:2017.05.06 21:22
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私が伺ったのは週明けでしたが、割と満席状態。
東京からというより、関西からいらっしゃる方が
多い印象を受けました。
撮影したのは、開演15分ほど前でしたので、
ところどころ、座布団が見えています…。

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小雨降る、肌寒い陽気だったので、
膝掛けの毛布がよく出回っていました。
(冷え性なので、私もお願いしました。)
現存する日本最古の芝居小屋、
国の重要文化財ということで、お手洗いは別棟。
突貫で作られたユニセックスでした。

さて、今回の演目は、こちら。

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第一部 午前十一時開演

一、「神霊矢口渡」
二、「忍夜恋曲者 将門」
三、「お祭り」

一、「神霊矢口渡」は、江戸で人形浄瑠璃の作品として初演。
平賀源内が福内鬼外というペンネームで書いたもの。
自らの命を犠牲にし、恋しい人に尽くす娘と、敵となった強欲な親との対立。
二、「忍夜恋曲者 将門」では、英雄・平将門公の娘である滝夜叉姫が、妖術を使い、
源頼信から将門の残党狩を命じられた大宅太郎光圀と戦う様が描かれます。
三、「お祭り」は、片岡仁左衛門ファンにはたまらない一作。
江戸の三大祭りのひとつ・山王祭で、ほろ酔いになった鳶頭
粋でいなせ、色気たっぷりの松吉を十二分に堪能。

私は素人の伝統芸術好きなので、
細々したことは申せませんが、
やはり、役者との距離が近く臨場感があります。
(内子座でも、昨年そのような印象を受けましたが、
今後も地方興行を観て、比較していきたいと思います。)

五代目中村雀右衛門の襲名披露がメインでありましたが、
歌舞伎座で観たこともあり、今回第二部はご遠慮させていただき、
せっかくなので、こんぴらさん詣で。

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「象の目の 笑ひかけたり 山桜」

有名な句を思い出しつつ、
海の守護神まで、1368段の石段。
かなりキツイところですが、
桜のトンネルをくぐり、参ります。

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途中、神馬に遭遇。
神社へ赴くと、ついつい神馬に惹き寄せられてしまいます。
思わずパチリ。

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もう一頭のサラブレットは、なかなかお顔を見せてくれなくて残念…。

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私がカメラを身構えている中、馬を見る、さまざまな人の、
さまざまなことばが飛び交っていました。

「春うらら 磴道につづく人波の 北の南の 国訛りかも」

琴平町の第1号名誉町民、第21代宮司の歌にも出会い、
いまむかし、インバウンド需要についても考えさせられました。

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御本宮を拝殿。
奥社まで迷いましたが、来年も来るような予感があり、
今回はこちらまで…。

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木馬舎や祓戸社前銅馬、三穂津姫社直所前にも銅馬。
午年生まれの私としては、少し奇妙な親近性をおぼえました。

お酒好きの私は、旅行けば可能な限り
酒づくり、ワインづくり(その関連施設)を拝見しているのですが、
こんぴらさんの御神酒を造っている
西野金陵株式会社への酒造見学はスケジュール上、断念。
「飲めずに帰るかな…」と思っていたところ、
さまざまなハプニングがあり、最後の最後でいただけることに。

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「守れ権現  夜明けよ霧よ 山は男の度胸だめし
行けよ荒くれ どんどん登れ 山はいのちのみそぎ場所」

造り酒屋に生まれた言葉の魔術師の歌を思い出し、
ほろ酔いながら、いただきました。
来年も、訪れることを楽しみに。

「追憶」の横網町公園

  • Day:2014.10.18 09:33
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先日、とある仕事で横網町公園へ。

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晩秋の柔らかな日射しを受けつつ、
銀杏並木をてくてく

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歩いていると、不思議な花壇のようなものが…。

「東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑」
斜面を覆う花は生命を象徴しているそうです。

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公園の別名は、「東京都慰霊堂」。
1923年9月1日に発生した、関東大震災による
遭難者の御遺骨を納めるため
建てられた霊堂があります。
その後、1945年3月10日の東京大空襲などによる
犠牲者の御遺骨も併せて奉安されたとのこと。
現在、耐震補強工事中。

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公園の一角には、復興記念館

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関東大震災の惨禍を後世に伝えるとともに
官民協力して成し遂げた復興事業を
永久に記念するため、建てられたもの。
有島生馬の『大震記念』、
河野通勢による震災銅版画、
子どもたちが描いた絵画、写真から
当時の凄惨な状況が窺い知れました。

また、記念館の脇にも展示物。

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震災後の大火災により
焼損した100馬力の電動機、
印刷機などが置かれていました。

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園内には幽冥鐘も。
中国仏教徒の方々に寄贈されたものだそうです。

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「焼けて直ぐ 芽ぐむちからや 棕梠の露」

震災時、東京市長として救援救護活動を
陣頭指揮、その後の復興事業に尽力した
永田秀次郎氏による句が心にしみました。

関東大震災から91年、そして来年は
東京大空襲から70周年を迎えます。

いま改めて、先人に感謝すると共に
震災、戦災の記憶を受け継ぎたいと思います。

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